VAIO type P(VGN-P91HS)に
Windows 8 Consumer Preview(Win8CP)をインストールしてみました。
インストールしただけではいくつか使えない機能がありましたが、別途
ドライバーを導入すれば解消するものもあります。
意外とキビキビ動きます
前評判どおり、
起動はとても速いです。コールドブートでログオン可能になるまで約20秒。SSDに換装しているとは言え、驚異的なスピードです。
このVAIO type Pは筐体が小さいかわりにCPUがAtom Z520(1.33GHz)、グラフィックスがIntel GMA500という、かなり限界にチャレンジした仕様。購入時にプリインされていたVistaははっきり言って実用性があるとは思えず、Linux(Ubuntu)を入れて使っていました。
しかしGMA500はLinuxでも色々ややこしい問題を抱えていてアタマが痛かったのですが、Win8なら(チューニングすれば)実用になるかも。
追記:
Consumer Previewのときはそう思ってたのですが、Windows 8製品版だと残念ながらそこまで軽くないです。
詳しくは⇒VAIO type PにWindows 8(製品版)を導入
Win8 CPインストール直後のエクスペリエンス インデックスはこんなでした。
CPUが1.3と全力で足を引っぱっています。HDDはSSDに換装できますが、Atom Zは換装できないのが残念。
グラフィックスのスコアも2.0と振るいませんが、これは後でグラフィックスドライバーを入れ替えて向上しているはずです。
入れ替え後はエクスペリエンス インデックスを計測するとブルースクリーンが出るようになってしまい、スコアは残念ながら不明。
HDDが6.4とずば抜けて良いのは、前述したとおりSSDに換装してるため。
1.8インチZIFコネクタというレアなタイプが必要なので32GBで1万円前後と安くないですが、効果は抜群です。
Win8CPのインストール直後の状態での
ディスク使用量は12GB弱だったので、デュアルブートにしなければ32GBでも支障はなさそう。
素の状態では機能しないもの
Win8CPをインストールしただけの素の状態では、いくつかの機能が動作しません。
他にもあるでしょうが、とりあえず気づいたのは下記。
- 無線LANが使えない(解決)
ただしネットを探すと、type Pでも普通にWiFiが利用できている人が多い模様。ウチのVAIOは「Intel WiMAX/WiFi Link 5150」というWiMAX兼用の珍しいアダプタを積んでいるため、Win8CPにはドライバーが搭載されていないようです。
- 描画が遅い(解決)
グラフィックスチップ(Intel GMA500)のドライバーも載っておらず、MS標準ドライバーで動いているようです。そのためか描画が重いです。
もっとも1600×768という希少解像度を標準で認識しているだけでも驚きではあるのですが。
- VAIO固有機能が使えない
素のWindowsなのだから当たり前ですが、たとえば「いたわり充電」設定などのソニー独自の機能は利用できません。あとFn+ファンクションキーで液晶輝度変更も機能せず(音量変更は可能)。
いろいろ試行錯誤した結果、上の2つは何とかなりました。
無線LANを使えるようにする
無線LANが使えない状態で無線LANのドライバーをネットからどうやってダウンロードするかという問題がありますが、とりあえず
ディスプレイ/LANアダプターVGP-DA10(別売)を使った有線LANは、Win8CP標準状態で機能します。
持ってないという方は、これを機に買っちゃうか、または他のPCからファイルをUSBメモリ等でコピーしてきてください。または、USBのWiFiアダプタやLANアダプタなら動くものもあるかも(未確認)。
インテルの
ダウンロード・センターから、「インテル WiMAX/WiFi Link 5150」用ドライバ(Windows 7 (32bit)版)をダウンロードします。
ただ、現在の最新版14.3.1を含む14.x系はどれも動きませんでした。13.系の最終となる
13.5.0あたりが「動く中では最新」でしょうか。
ドライバーのみ(ICS_Ds32.exe / 8MB)とソフトウェア付き(ICS_s32.exe / 36MB)の2種類がありますが、「
ドライバーのみ」のほうでたぶん大丈夫です。
そのままインストールするとうまくいかないので、エクスプローラー上でインストーラーを右クリックして [
互換性のトラブルシューティング(Y)] を選びます。
次いで、
[問題のトラブルシューティング]
↓
[以前のバージョンのWindowsで動作していたプログラムがインストールできない、または実行できない]
↓
(このプログラムが以前動作していたWindowsのバージョン)[Windows 7]
と進みます。
「プログラムの互換性設定をテストします」という画面になり、[プログラムのテスト...]を押さないと先に進めないのでボタンを押すと、インストーラーが起動します。
インストールが完了したら、もうこのインストーラーの互換性設定は必要ないので、[次へ(N)]を押さずに[キャンセル]を押しちゃって問題ありません。
デバイス マネージャーを見て、ネットワークアダプターとして「Intel(R) WiFi Link 5150」が認識されていればOKです。
(ドライバー導入前)⇒
(ドライバー導入後)⇒
「ほかのデバイス」内の「ネットワーク コントローラー」がなくなり、「ネットワーク アダプター」内に「Intel(R) WiFi Link 5150」が登場。
WiMAXは相変わらず機能しないようですが、私はWiMAXは使ってないので、これ以上は調べてないです。
グラフィックスの機能と性能を向上させる
Win8CPに標準搭載されているグラフィックスドライバーは、type Pのグラフィックスチップ(Intel GMA500)に最適化されているわけではなく、性能は(頑張ってはいるものの)良いとは言えません。
また、標準ドライバーでは
外部ディスプレイが利用できないという問題もあります。
プロジェクターにつなげないというのは、仕事で使うには困りもの。
というわけで、再びインテルのサイトからドライバーをダウンロードします。
こちらは現在の最新版
5.0.0.2030で大丈夫でした。
(ドライバー導入前)⇒
(ドライバー導入後)⇒
Win+Pを押して外部ディスプレイも利用可能になりました。
(Plug and Playが微妙で、起動時にプロジェクター等に接続されてないとダメかも)
惜しむらくは、エクスペリエンス インデックスの再計測をしようとすると、途中でブルースクリーンになってしまうこと。
日常利用ではまだブルースクリーンが出たことはないので、今のところ特に困ってはいません。
VAIO固有機能を使えるようにしたい
元が非力なマシンなので、VAIOプリインソフトを進んで使おうとは思わないのですが、「バッテリーいたわり充電」の設定ソフトだけは使えるようにしたいものです。
いたわり充電とは、バッテリー自身に「80%までしか充電しない」等の情報を書き込むことで、バッテリーの寿命を延ばす仕組み。とはいえtype Pはバッテリー容量が小さい上にバッテリー消費量が激しく、20%も余力を残していたわってる場合じゃないことも多いのですが……。
夜も更けてきたので、とりあえず今日はここまで。
ここまででも、後はPowerPoint ViewerやAdobe Readerなどを入れて「Aeroを切る」等のチューニングをおこなえば、小さくて軽い筐体を活かした「気軽に持ち運んでプロジェクターに接続するプレゼン専用マシン」としては実用レベルに達した感があります。
追記:
いたわり充電を導入してる方がいました。
Vaio Type PにWindows 8をクリーンインストール | Windows8 Room
下記を導入するようです。
SETTING_UTILITY_SERIES_5.0_5.0.0.07300.ZIP
VAIO Event Service 5.1 – 5.1.0.11300.ZIP
VAIO_POWER_MANAGEMENT_5.0_5.0.0.11300.ZIP
VAIO_CONTROL_CENTER_4.4.0.11260.EXE
つづき
その2 ~ キーボードレイアウトがUS101になってしまう?
その3 ~ スティックポインター/Fnキーで画面輝度変更