2014-01-15

ReadyNAS DUO v2に、LHR-2BNU3(USB3.0の2ベイHDDケース)で4TB HDDを接続

この記事のあらすじ

  • ReadyNAS DUO v2(NETGEARのNAS)に、
  • USB3.0の2ベイHDDケース LHR-2BNU3(ロジテック)で、
  • 4TB HDD×2本を使おう、
という話です。

NASのデータを外付けHDDにバックアップしたい

ReadyNAS 102NETGEARの廉価NAS「ReadyNAS DUO v2」。
(今はもうディスコンですが、後継機 ReadyNAS 102 は相変わらず1万円ほどのお手頃価格です)

筐体にはHDDを2本内蔵でき、背面にUSB3.0端子があるので拡張可能。
外付けHDDは、内蔵HDDと同等の扱い…とはさすがにいきませんが、内蔵HDDのバックアップなどに利用できます。

というわけで、バックアップ用に外付けHDDをつなげたくなりました。

HDDを2本搭載できて3,980円のUSB3.0ケース

2BAY(NonRAID)外付型3.5インチハードディスクケース【LHR-2BNU3】HDDをUSB3.0で接続するケースを探していたら「HDDを2本搭載できて3,980円」という品がありました。
2BAY(NonRAID)外付型3.5インチハードディスクケース【LHR-2BNU3】
アマゾン楽天

メーカー(ロジテック)直販専用商品のようで送料がかかりますが、合わせても4,400円ほど。
スペックは実に希望どおりで、
  • USB3.0対応
  • 2TB超のHDDに対応
  • 冷却ファン搭載
  • 電源連動可能(USBホスト側のオン/オフに連動してケース側も自動でオン/オフされる)
HDDが2本入るものの、安いだけあってRAIDやJBODには対応しておらず、外からは単に2台のHDDが別々に見えるだけ
今回はむしろそういうシンプルな品を探していたので好都合でした。

「だったらHDDケースを2台買えば?」とも思いましたが(ReadyNASにはUSB3.0ポートは2口あります)、ファン付きで電源連動して1台2千円程度のUSB3.0ケースを探すのはなかなか困難です。

この品、アマゾンや楽天の評価は★3~4と微妙ですが、ざっと読んだ感じでは「相性問題がけっこうある」「ファンがうるさい」という印象。
相性は仕方ありません、USB3.0はまだ枯れてないですし。
ただ、中には「2TB超に対応していないホストに3TBのHDDをつないだ」「USBハブ未対応のテレビにつないだ」と思しき、そりゃ認識しないだろうというレビューも。

他に気になるレビューとしては、
  • ファンをオフにできない、コイル鳴きなど音関係:
    → 気にしないことにする(電源連動してくれればファンもオフになってくれると期待)
  • HDDの入れ替えが、ネジ留めが必要だったりして面倒:
    → 入れ替えないので問題なし
まあ、使い勝手については値段相応ということで、行ってみることにしました。
ReadyNASで電源連動してくれるかどうかは、賭けということで。

HDDは日立の4TBを2本購入。

HDDは事前にフォーマットが必要

届いた品を組み立てて、ReadyNASに接続、起動。……まったく認識されません。
どうもHDDはあらかじめ初期化しておく必要があるようです。

ファイルシステムはext4にします。
ReadyNASはNTFSでも認識するようですが、ReadyNASのフォーラムで「NTFSだとコケてたのがext3にしたら直った」という書き込みも見たので。Windows機に挿し替えて使う予定もないですし。

「GPTパーティションを切ってext4でフォーマット」という作業がReadyNAS上でできるか微妙だったので、今回はGPartedのLive CDを使いました。
(他にLinuxの動いているPCがあるなら、それを使うのが早いかと)

フォーマットが無事済んだということは、ケース・HDDとも(あからさまな)初期不良はなさそうという証でもあります。
再びReadyNASに接続。

ディスクチェック中は管理画面にアクセスできない?

ReadyNASを起動すると、今度はReadyNASが無反応に……!
LEDはReadyNAS・HDDケースとも点灯しているものの、NASの共有ファイルどころかWeb管理画面にもつながりません

焦ってRAIDar(Windows上で動くReadyNAS管理ソフト)を起動してみると、認識はされたもののHDDが「Not present」表示。内蔵HDDすら認識されなくなるとは……と絶望的な気分になりましたが、数分後、ステータスが変わりました。


「ファイルシステム・チェック中、100%」……?
HDDアイコンの下に緑丸が2つあるので、内蔵HDDの2本は無事なよう。となると、USB接続のHDDをチェック中という意味でしょうか。

よく見ると、一番左のアイコンが青丸になっています。
RAIDarのヘルプを見ると、青は次のような状態でした。
バックグランドタスクの処理中:
システムのアップデートなど、時間のかかるバックグランドタスクを実行中です。 この間は、電源を落とさないでください。

「100%」と言うわりに一向にステータスが変わりませんが、この時点で内蔵HDDのほうはアクセスできるようになっていました。ただ、Web管理画面は相変わらずつながりません。USB外付けHDDも見えません。

さらに待つこと20分
やっとRAIDarの表示もオールグリーンになり、外付けHDDも下記の共有名でアクセスできるように。
\\ReadyNAS\USB_HDD_2\
\\ReadyNAS\USB_HDD_3\

共有名は変更できないようです。_1 はどこに行ったんでしょう。
(今回背面USBポートにつないだけど、前面USB2.0ポートにつなぐと _1 なのかも?)

Web管理画面にもやっとアクセスできるようになり、外付けHDDもちゃんと4TBで認識されています。
(天使の取り分が1割ほどあるので「3.6TB」という表示ですが…)


というわけで、このHDDケースは使えない? 初期不良? NAS壊した? と焦りましたが、「20分待つ」が正解でした。
冷や汗かいた……。

電源連動もOK

心配だった電源連動は、問題なく稼働しています。
ReadyNASの電源を落とすとHDDケースもスリープに入り、ReadyNASを起動するとHDDケースもスリープから復帰します。
(自宅運用なので、不意の停電等に備えて使わない時はNASの電源を落としています。電源投入はWoL(Wake on Lan)、電源断はスクリプト)

問題があるとしたら、電源投入するたびに毎回20分のディスクチェックが走ること。
USBで抜き挿し自在とは言え、実際にはReadyNASにつなぎっぱなしなので、毎回チェックしてくれなくてもいいのです。設定変更を試みたいところ。
(追記:と思ったらディスクチェックが走らない回もありました。はて?)

2014-01-08

傷ついたBDから、生き残ったデータだけでも取り出したい

Blu-rayディスクのデータが読めなくなった

ブルーレイディスクに入っていたデータが読めなくなりました。
盤面を目視しても特に傷は見当たりませんが、まあ光ディスクなんてそんなものです。

読めなくなったデータは一部分のはず(と信じたいところ)ですが、Windowsで読み出そうとすると、どうもエクスプローラーが「応答なし」になってしまいます。
ダメになった箇所に記録されていたデータは諦めるにしても、せめてダメになってない箇所のデータは救出したい。「物理的に読めない箇所だけピンポイントに読み飛ばしてくれるツール」はないかな――と探したところ、CDCheckというソフトの存在を知りました。

CDCheck、デフォルト設定だとすごく時間がかかる

CDCheckの概要はITproに日本語の解説記事があったので、それを読むのが手っ取り早いです。
注目のフリーソフト/シェアウエア - CD/DVDをチェックしデータを復旧する「CDCheck」:ITpro

CDCheckという名前ですが、DVDにも使えるようなので、きっとBlu-rayでも大丈夫でしょう。
ソフトの最終更新は2008年、公式サポートOSはVistaまでとなっていましたが、64bitのWindows 8.1でも問題なく動作しました。
個人利用だと無料なのはありがたいです。

実際にデータの救出を行なうにあたって、気をつけたいのが与えるパラメーター。
デフォルトでは、何とかして読み出そうと頑張る設定になっています。一度読めなかったセクタでも何度かリトライしたり、タイムアウトが長めだったり。
そのため、読めない箇所が多い場合、とんでもない時間がかかります。

実際、異常のあるらしき箇所に到達してからは、10時間経っても1%も進まなくなってしまいました。
いったん作業を中断して、パラメーターを変更して最初からやり直し。

具体的には、次の設定を変えました。
3.1. Unreadability / 読出不能と判断するまでのリトライ回数
3 → 1
3.3 Timeout / セクタ修復のタイムアウト(秒)
30 → 1

これでぶん回してみたところ、一昼夜で処理完了。正確には、45GBを吸い出すのに17時間15分。エラーが10474箇所あったそうです。
レポートによると、問題ない部分は8.8MB/sで読めていたそうなので、正常なディスクであれば1時間半で読み終えていたところを、追加で16時間弱、がんばってくれていた計算です。

別解: ddrescue

もっとも、こういう「壊れた部分はハナから諦めてもいい」場合は、ddrescueのほうが早く終わってよかったのかもしれません。
特選フリーソフト - 不良ディスクからデータを回収するGNU ddrescue:ITpro

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